細く長く続けていきたいです。あくまで細く!
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2009/02/10 (Tue) at 21:15:31
あたしは根っからのイヌ派だったりします。だって、一緒に遊んでくれないと寂しいじゃないですか!
なのですが、ネコ派に宗旨替えしそうになったことがあります、ある本のせいで。
それはポール・ギャリコのジェニィっていう本。
表紙からかわいいです、イヌ派脳がグラつきます・・・!
内容も、童話のようなカワイイお話です。主人公はピーターっていう名前の男の子。ネコを飼いたいんだけど、お母さんが許してくれない、って悩みを抱えています。
ある日ピーターが、町で見かけた仔猫に近づこうと道路を渡ろうとしたとき、車に轢かれ意識を失ってしまいます。そして目が覚めると、なんと真っ白なネコになってしまっていたのでした。
突然のことでどうしていいかわからないピーター。悪いことは重なるもので、イジワルなボスネコの縄張りに入って追い出されてしまったり、ネコになりたてでうまくエサを取れなかったり・・・。そんな時、ジェニィという優しい雌ネコ に出会います。ジェニィからネコの作法を少しずつ教えてもらい、成長していくピーター。二匹の絆も少しずつ深まっていくのでした。
そう、この本は、ネコの視点で描かれた小説なのです。だからもう、町を歩くだけで大冒険! 港で一人暮らしのおじいさんとのふれあったり、アイスクリームの屋台でコッソリ分け前を頂いたり、船に忍び込んで遠くの町へ旅をしたり。ネズミとの遭遇だって、ネコの視点では緊迫感あふれる戦いです。果たしてピーターは、ネコの世界でたくましく生き抜いていくことができるのでしょうか。
この本の作者さん、本当にネコ好きなんだろうなあ、って伝わってきます。ネコの生態の描写が、すっごく詳しいんだもん。きっと書いてて楽しかったんだろうな、なんて想像しちゃいます。ネコ好きな人には、是非読んでほしい一冊ですね。もちろんイヌ派の人も!
なのですが、ネコ派に宗旨替えしそうになったことがあります、ある本のせいで。
それはポール・ギャリコのジェニィっていう本。
表紙からかわいいです、イヌ派脳がグラつきます・・・!
内容も、童話のようなカワイイお話です。主人公はピーターっていう名前の男の子。ネコを飼いたいんだけど、お母さんが許してくれない、って悩みを抱えています。
ある日ピーターが、町で見かけた仔猫に近づこうと道路を渡ろうとしたとき、車に轢かれ意識を失ってしまいます。そして目が覚めると、なんと真っ白なネコになってしまっていたのでした。
突然のことでどうしていいかわからないピーター。悪いことは重なるもので、イジワルなボスネコの縄張りに入って追い出されてしまったり、ネコになりたてでうまくエサを取れなかったり・・・。そんな時、ジェニィという優しい雌ネコ に出会います。ジェニィからネコの作法を少しずつ教えてもらい、成長していくピーター。二匹の絆も少しずつ深まっていくのでした。
そう、この本は、ネコの視点で描かれた小説なのです。だからもう、町を歩くだけで大冒険! 港で一人暮らしのおじいさんとのふれあったり、アイスクリームの屋台でコッソリ分け前を頂いたり、船に忍び込んで遠くの町へ旅をしたり。ネズミとの遭遇だって、ネコの視点では緊迫感あふれる戦いです。果たしてピーターは、ネコの世界でたくましく生き抜いていくことができるのでしょうか。
この本の作者さん、本当にネコ好きなんだろうなあ、って伝わってきます。ネコの生態の描写が、すっごく詳しいんだもん。きっと書いてて楽しかったんだろうな、なんて想像しちゃいます。ネコ好きな人には、是非読んでほしい一冊ですね。もちろんイヌ派の人も!
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2008/09/16 (Tue) at 13:30:05
今日は気軽にちょっとずつ読み進められる短編シリーズの本を紹介します。
エドワード・D・ホックの「怪盗ニックシリーズ」です。表紙オシャレでしょ? なんか最近気づいたんですが、あたし本を買うときジャケ買いならぬカバー買いが多いみたいです(笑)
ニックの職業は泥棒。暴力が嫌いで、狙った獲物を知恵やアイディア、行動力でスマートに盗み出す”怪盗”です。そして一番の特徴は、宝石や現金など”価値のあるものは盗まない”こと。
ニックは物語の冒頭で”価値の無いもの”を盗んでほしいと依頼されます(ちなみに彼の報酬は2万ドル、危険をともなう場合3万ドル)。そしてそれを鮮やかに盗み出し、依頼人の元へ届けたとき、”依頼人にとってその物はどのような価値があるか”を、時には本人の口から、時にはニック自身が推理して、明らかにされます。
盗んで欲しいと依頼されるものは、毎回バリエーションに富んでいて面白いです。例えば、看板を一文字だけ盗んできて、とか、とある豪邸にあるプールの水を全部盗んできて、とか。こういった難問揃いの依頼をニックがどう盗むのか、そのアイディアに毎回驚かされるし、依頼人は何故それを盗んでほしいのだろう、と推理しながら楽しむこともできます。一粒で二度おいしい、みたいな感じ?
一つのストーリーが大体50~60ページくらいに収まっていることと、水戸黄門やコロンボみたいな”ストーリーの定型”があるので、ちょっとした空いた時間に読めちゃうタイプの本です。寝る前に1話、なんて感じで読んでもいいし、移動時間や時間のかかる料理の合間に読み進めるのもいいかも。
秋の夜長に怪盗ニック、いかがですか?
エドワード・D・ホックの「怪盗ニックシリーズ」です。表紙オシャレでしょ? なんか最近気づいたんですが、あたし本を買うときジャケ買いならぬカバー買いが多いみたいです(笑)
ニックの職業は泥棒。暴力が嫌いで、狙った獲物を知恵やアイディア、行動力でスマートに盗み出す”怪盗”です。そして一番の特徴は、宝石や現金など”価値のあるものは盗まない”こと。
ニックは物語の冒頭で”価値の無いもの”を盗んでほしいと依頼されます(ちなみに彼の報酬は2万ドル、危険をともなう場合3万ドル)。そしてそれを鮮やかに盗み出し、依頼人の元へ届けたとき、”依頼人にとってその物はどのような価値があるか”を、時には本人の口から、時にはニック自身が推理して、明らかにされます。
盗んで欲しいと依頼されるものは、毎回バリエーションに富んでいて面白いです。例えば、看板を一文字だけ盗んできて、とか、とある豪邸にあるプールの水を全部盗んできて、とか。こういった難問揃いの依頼をニックがどう盗むのか、そのアイディアに毎回驚かされるし、依頼人は何故それを盗んでほしいのだろう、と推理しながら楽しむこともできます。一粒で二度おいしい、みたいな感じ?
一つのストーリーが大体50~60ページくらいに収まっていることと、水戸黄門やコロンボみたいな”ストーリーの定型”があるので、ちょっとした空いた時間に読めちゃうタイプの本です。寝る前に1話、なんて感じで読んでもいいし、移動時間や時間のかかる料理の合間に読み進めるのもいいかも。
秋の夜長に怪盗ニック、いかがですか?
2008/09/15 (Mon) at 01:28:21
またまた文庫ネタ、今日の本は伊坂幸太郎の「チルドレン」です。表紙、カワイイでしょ? この表紙に惹かれて、電車のお供に購入しました。まあ、それがちょっとした悲劇の元となったわけですが(--;
5つのショートストーリーからなる短編集なんだけど、それぞれの物語がリンクしていて、一つの大きなお話となっている、ってタイプの本です。で、そのキーパーソンが「陣内」なる人物。もう呼び捨てです(笑)
その陣内の人物像。思ったことはすぐ口にする、しかも声がデカい。自分の意見を絶対に曲げない。屁理屈勝負をしたら右に出るものはいない。と、こう書くとヤな奴なんだけど、なぜか憎めないという、そんな人物です。どこのクラスにも一人はいましたよね、こういう人。
各ストーリーはそれぞれ、陣内の友人や同僚(章によって違う)の一人称という形をとっているのですが、坦々と綴られた日常生活の中に、突然陣内が現れ嵐を巻き起こすといった展開が流れとなっています。それはもう、インパクト抜群。電車の中で読んでいたのですが、笑いをこらえきれませんでした。
で、こう、「クスクス」ならカワイイんですけどね、予想外の方向から笑いが飛んでくるから「ブッ!」って感じになるんですよ、この本。もー、絶対変な目で見られてた!
ちなみに、各登場人物の陣内像がほぼ一致するのが面白いですw
でもそれだけじゃなくて、コメディタッチで描かれるストーリーの中に、ハッとするような文章がさりげなく挿入されているのが、この本の魅力でもあると思います。
たとえば、目が見えない青年の一人称で展開するストーリーがあるのですが、目が見えないというだけで同情され、おばあさんに5千円を握らされます。青年はそういう扱いをされることに慣れていて、ある種諦めの境地だったのですが、それを見た陣内が「オマエばかりずるい、オマエなんてオレと何もかわらないじゃないか」と言い放ちます。強引な話なんだけど、陣内が言えば「ああ、そうだよね」なんて思っちゃったりして、そこが彼の魅力なのかな。「大人がかっこよければ子供はグレないんだよ!」なんて言い放ったりね、根拠ないのに納得しちゃいましたw
ラストシーン、ネタバレなんであまり書けませんけど、トラウマを乗り越えるという本気なシーンと、状況との対比が物凄すぎて、大笑いしました。是非読んでみてほしいですねーw
と、まあ一気に全部読んじゃったわけです。とっても読みやすい本なので、伊坂本を読んだことの無い人に特にオススメしたいですね。伊坂本入門に適した一冊だと思います。文字大きいし。
なんてことを伊坂本を3冊しか読んでないあたしが書くと、
「映画評論家にだ、テレビの洋画劇場しか観たことのない素人が、『映画とはしょせん』とか語ったら、どうだよ? ひどく間が抜けてるとは思わないか。あんたが言ってることはそれと同じだよ。」
なんて陣内に怒られちゃいそうですけどw
2008/09/05 (Fri) at 22:49:04
本の紹介が何かアツい感じです。というわけで、ウチでもちょっと挑戦してみますよ!
紹介したい本はコチラ、恩田陸のユージニアです。
とある名士の家、祖母の米寿を祝うパーティ。親戚一同が集まり、お祝いに届いたお酒とジュースで乾杯をした時、次々と倒れる人々。そのお酒とジュースの中には毒が入っていたのでした。
子供を含めて10人以上が亡くなるという最悪の事件。しかし警察は犯人の手がかりを一向につかめません。野放しの犯人に対する恐怖に震える町の人々。迷宮入りかと思われたとき、事件は犯人が犯行を告白する遺書を残して自殺をする、というあっけない結末を迎えるのでした。それが、世間の真実。
その事件には目撃者がいました。たまたま乾杯直後に家に訪れた男の子二人と女の子。毒に苦しみのたうちまわる人々を見て、警察に通報をしたのはその子供たちでした。その子供の中の一人、女の子は十年後、事件関係者の話を聞き、当時のことを調べ、それをまとめ本として出版します。彼女にとって事件の真実とは。
その事件には、生存者がいました。名士の家の目が見えない長女。事件を担当した刑事は彼女に会ったとき、彼女こそが犯人だと確信をします。彼女の犯行である裏づけを捜査するうちに、捜査線上に浮かび上がることの無かった男が犯行を告白して自殺。刑事にとっての真実とは。
事件から数十年後、調べる人。本を出版した女、刑事だった男、目撃者だった男、町の人々、様々な人から話を聞き、事件を調べる人。真実に辿りつくことはできるのか。
といった、様々な視点から一つの事件を見つめるストーリーの本です。構成が面白く、当時の証言者から話を聞くインタビュー形式の章があると思えば、当時の関係者の一人による一人称の章があり、三人称による事件を振り返る章があり、記録、ファイルの断片を次々見せていく章があり・・・、本当に多彩です。それがミステリアスな雰囲気を作る大きな力になっていると感じました。読み進めていくうちに少しずつ、読者自身が真実に近づいていく感覚がすごいです。そして、真実を掴んだと思ったら・・・
是非読んで欲しい一冊です。
・・・レビューって難しいね!
紹介したい本はコチラ、恩田陸のユージニアです。
とある名士の家、祖母の米寿を祝うパーティ。親戚一同が集まり、お祝いに届いたお酒とジュースで乾杯をした時、次々と倒れる人々。そのお酒とジュースの中には毒が入っていたのでした。
子供を含めて10人以上が亡くなるという最悪の事件。しかし警察は犯人の手がかりを一向につかめません。野放しの犯人に対する恐怖に震える町の人々。迷宮入りかと思われたとき、事件は犯人が犯行を告白する遺書を残して自殺をする、というあっけない結末を迎えるのでした。それが、世間の真実。
その事件には目撃者がいました。たまたま乾杯直後に家に訪れた男の子二人と女の子。毒に苦しみのたうちまわる人々を見て、警察に通報をしたのはその子供たちでした。その子供の中の一人、女の子は十年後、事件関係者の話を聞き、当時のことを調べ、それをまとめ本として出版します。彼女にとって事件の真実とは。
その事件には、生存者がいました。名士の家の目が見えない長女。事件を担当した刑事は彼女に会ったとき、彼女こそが犯人だと確信をします。彼女の犯行である裏づけを捜査するうちに、捜査線上に浮かび上がることの無かった男が犯行を告白して自殺。刑事にとっての真実とは。
事件から数十年後、調べる人。本を出版した女、刑事だった男、目撃者だった男、町の人々、様々な人から話を聞き、事件を調べる人。真実に辿りつくことはできるのか。
といった、様々な視点から一つの事件を見つめるストーリーの本です。構成が面白く、当時の証言者から話を聞くインタビュー形式の章があると思えば、当時の関係者の一人による一人称の章があり、三人称による事件を振り返る章があり、記録、ファイルの断片を次々見せていく章があり・・・、本当に多彩です。それがミステリアスな雰囲気を作る大きな力になっていると感じました。読み進めていくうちに少しずつ、読者自身が真実に近づいていく感覚がすごいです。そして、真実を掴んだと思ったら・・・
是非読んで欲しい一冊です。
・・・レビューって難しいね!